ゴールデンウィーク、つまり5月の連休である。休日が虫食い状態であり、その中に休暇を入れれば運が良ければ10日くらい休める長期連休ということらしいが、海外で1ヶ月以上の休みがあるところもあるようだ。そちらの方がゴールデンなのではないか? いやプラチナか・・・。
今年のGWは特に何もない極めて平和な日の連続であった。
というわけにもいかなかった。
金曜の夕方に玄関の軒先(正確には軒天というらしい)を見上げてみると、4枚の皿が重ね合わさっている何かを僕は見つけた。
蜂の巣なのではないか?
しかし、あたりに蜂の姿は見当たらなかった。おそらく巣を作ったけれど諦めて帰ったのだろうと推測して、箒を逆さに持ってについていたお皿を崩していった。簡単にボロボロと落ちていく。僕はその残骸を掃いて捨てた。
そんな感じで金曜日は終わった。
翌日の土曜日、お昼前頃に昨日巣をとった場所を覗いてみると、一匹のスズメバチがしっかりと張り付いていた。帰ってきたらさっきまで作っていた家がなくなってしまって困惑しただろうが、めげることなくまた作り始めていたのだ。
おそらく皿状になったものをだんだんと包んでいってツボのような形に仕上げるのだろうと思う。それと知らず破壊していった自分が恐ろしくなる。
家の中から去年使っていた蚊取り線香を3つほどつけて辺りを煙まみれにしてみたが、流石に外では風が吹いて威力がほとんどなく、スズメバチは涼しい顔をして巣作りに勤しんでいた。
諦めて業者に連絡した。GWということもあったが、無理に頼んでその日の夕方ごろには来れるという約束をとりつけた。
一匹のスズメバチに対して業者を呼ぶのはとても大仰なことなのかもしれない。しかし素人が手を出して刺されでもしたらアナフィラキーショックになることもある。それに僕はスズメバチが苦手なのだ。刺されてもいないのに痛い出費を覚悟してプロを呼んだのはそのためだ。
約束の時間に業者は現れた。ただ、ちょうどスズメバチがいなくなてしまっていた時だったので、業者は軒天に薬剤を丁寧に塗って蜂が来るのを待っていた。しかし、ついには来なかった。そして業者は、薬剤を塗っているのでおそらく大丈夫だが、もし同じところに巣をつくりにきたら無料で倒しにきますと言い残して帰っていった。
大丈夫かなと少し不安に思ったが、風にのってきた強烈な薬剤の臭いが鼻奥を突き刺してきたので、これではどんな屈強な虫であろうと巣を作るのは無理だなと思い窓を閉めた。
ツンとする臭いが家の外を(少しの間だけだが)満たしている。
これもまたGWのひとつの形だ。

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